2007/07/02 (Mon) 命の形が違うということ Category きになる言の葉

趣味の園芸（本）に柳生真吾さんといとうせいこうさんの対談が載っていました。
いとうさんが雑草が抜けない理由について語られています。
＞植物は、一年の間に生まれて花咲かせて枯れていくじゃない。でもまた芽を出して、毎年繰り返すじゃない。そこに人間のオレは憧れちゃうの。そんな命持ってないから。命の形が違うってことがもう刺激なんだよ。

猫の目線から世の中を見てみたいなと思うことがあります。魚も面白そう。
チューリップみたいに、球根で何年も眠ったり花を咲かせたりするのも楽しそう。
それぞれ違う命の形。外側からは分らない命の形。
もしかしたら、人だって同じように見えて、全く違う命の形をしているのかもしれませんね。

分らないことがあるというのは、心がカチコチに固まらないということに繋がると思います。
雑草ひとつから、そんな言葉が生まれてくるような、しなやかな心の持ち主になりたいです。

2007/07/01 (Sun) 真夏に真冬の話 Category 製作日誌

コウモリ学園書道部　「閉校式は拍手喝采１」をＵＰしました！

暑い暑いといいながら、木枯らしが吹く話を書いています（笑）。
頭の中だけでも寒くなれるのは、嬉しいことかもしれません。

最初は季節感を考えながら、話を書いていましたが、そうするとどうしても話が重なります。
すぐに別の季節を思い浮かべられるだけの想像力を持ちたいものです。

2007/06/29 (Fri) 花咲くお茶 Category すきなもの

数年前から仙桃茉莉花茶（セントウジャスミンチャ）にはまっています。
この時期、熱い飲み物は避けたいのですが、これだけは別です。

直径２～３ｃｍの丸い塊をガラスの急須に入れて、湯を注ぐと、
ゆっくりと花が咲くように広がっていきます。
姿といい香りといい、幸せな気分になります。

お茶には歴史があって、本当に面白いです。
烏龍茶の「烏」はカラスという意味ではなく、黒いという意味だそうです。
黒い龍の形をした茶葉のみが烏龍茶と言える。
ドラマティックな嗜好品にくらくらします。

2007/06/28 (Thu) 冒険以上の日常 Category きになる風の書

作品情報：「WEAK WALKER」（原稿用紙換算　４０枚）

著者：須賀　琉（すが　りゅう）さま

サイト：ひなたびより
http://korobine.nomaki.jp/

作品の場所（2007/6/28現在）：ss　◇掌編・短編　小説◇

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社団法人G's Lが主催するJOURNEY-Fというゲームに参加する青年の話です。
ただしこのゲーム、ひたすら進むことが条件のはっきりしたゴールの見えないゲームだったのです。

移動手段は「歩く」か「走る」。
主人公は歩き、友達の槙本くんは走ります。
そこに生き方のズレが出てきて、同じ方向を向いているのに違う結果が生まれます。

そもそも、歩くと足がポンプの働きをして、血流が良くなります。
すると身体にいいし頭もすっきりする。
自分の足で進んだことに対する達成感は、徒歩旅が一番得られるのではないでしょうか。
遠くに行ったというより、自分でここまで来たというのは、かけがえのない体験だと思います。

ゲームでありながら、自分と向き合いながら続いていく旅。
切り離した筈の日常がふと陽炎のように現れては消えていくのが印象的です。

画面に映るような冒険はないかもしれない。だけど日常は冒険以上に面白い。

2007/06/26 (Tue) 不自由で不完全な楽しみ Category 製作日誌

あるシェフが趣味で料理をするときの話をしていました。
野菜を作って料理をして、自分で焼いた器に盛り付ける。
全部を自分で出来るのが楽しい、と。

言われてみれば、確かに今の生活で全部自分の手で出来ることは限られています。
何も作らなくても手に入る時代に、何か作ろうとすることは凄いことなのかも知れません。
そして、それは不自由で不完全でも楽しいことなのかも。

ぽつりぽつりと書いているお話でもそうです。
ネタを考えて、プロットを立てて、調べものをして、文章を書いて、校正して、ＵＰする。
印刷屋さんに頼まない分、どきどきは少ないですが、がっかりもない。
締め切りがないから、最後まで突き詰めることができる。
ある程度で止めなくていい、妥協しなくていいというのはとても貴重なことですね。

今、もし誰かに「どうして書くのか」と聞かれたら、
「こんなに楽しいことを誰かに任すなんて出来ないから」と答えると思います。