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記憶の底に隠れる前に

気になる言葉から日常話まで
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須藤真澄さんの暴走する親バカっぷり

須藤真澄さんの作品を初めて読んだのは「アクアリウム」だったと思います。
夏休み、いつものように遊びに行った友人宅で、ごろごろしながら見ていました。
パッチワークのような味のある線だなという印象を持ったのだけを覚えています。

ゆず(秋田書店 文庫)を読んだのは最近のことです。
最初は可愛い漫画だなと思ったくらいでした。
友達の家で産まれた子猫を貰うところから話は始まります。
子猫のゆずは、学習能力に乏しく、喧嘩が弱いけれど、元気で丈夫。
一緒に暮らしているうちに分かったことは、見た目は可愛く、態度はデカイ。

ゆずもモチロン可愛らしいのですが、初めて猫を飼うという、須藤さんの暴走っぷりが、もう微笑ましいです。

「まいっかあ~~~ のーみそコメツブ大でもぉ その気になりゃ米粒にだって お経書けるんだし」
「よいこにしてればうちへ連れて帰ってくれると コメツブ大の のーみそをけずって必死で考えたのだろう これを吟醸と言う」

可愛い可愛いと言いつつも、この言いっぷり。
おバカな子ほど可愛いのです。

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